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新着情報


流域圏科学とは?
岐阜大学流域圏科学研究センターの取り組み

山地から平野に広がる『流域圏』は地形・地盤・河川によって形作られ、気象などの自然環境要素と人間活動が相互に作用しながら現在の森林・農地生態系が形成され、さらに都市などの生活圏と影響を及ぼしあう複雑なシステムである。
温暖化や突発豪雨、地震などの長期的・短期的な環境変動と、森林伐採などの人間活動は流域圏に様々な変化をもたらす。例えばこれらが要因となる土砂崩壊、植物の成長量変化や病虫害があり、このような諸変化に対応するためには、地域社会における持続可能な自然資源の利用・管理方策が必要となる。流域圏の諸要素を野外調査に基づき分析し、衛星観測・地理情報で広域の諸要素の相互の関係を解析し、複雑なシステムである流域圏を総合的に理解し、それに基づいて流域圏スケールでの環境応答評価モデルを構築することにより科学知を集約する。『流域圏』の持続的な利用と管理方策の究明に向けて、科学知と地域社会の経験知の統合的利用に挑む、学際的拠点の構築・強化が求められる。

岐阜大学流域圏科学研究センターでは流域圏の現状診断と管理支援および変動予測に基づいて、持続的な自然資源の利用を実現する実践的な『流域圏科学』を国内外の大学や研究機関、観測ネットワークの支持も受けながら推進している。本拠点では、気候変動下での森林生態系炭素循環研究の国際的観測サイトであり21世紀COEプログラムや地球環境再生プログラム(3大学連携事業)、最先端・次世代研究開発支援プログラムなどにより発展させた《衛星生態学》の拠点である高山(たかやま)試験地での学際的・国際的な生態系観測・将来変動予測研究、および、《流域水環境リーダー育成プログラム》と最先端・次世代研究開発支援プログラムなどによるアジア地域の水質管理・廃水処理技術・微生物分析技術の開発・普及・人材育成の2分野を主要な拠点機能として、これに流域圏スケールでの情報統合分析を連携させることにより、流域圏の森林・河川・土砂・農地・都市と環境変動に関する融合的な共同研究のインキュベーションとそれを通じた流域圏科学の体系化、および科学コミュニティと地域社会との協働体制の促進を担う。

当センターは、これらの共同研究や情報公開を進めることにより、

  • ①地球温暖化が地域の森林や河川生態系の炭素循環や生物多様性にもたらす影響の解明と予測に基づいた地域の気候変動適応策への科学的知見の提供、
  • ②地域の水資源の確保に資する生態系と水質管理技術の開発と普及、
  • ③異常気象や地震などの災害の軽減(減災)に要する技術開発と情報提供 など、

流域圏が抱える環境問題に総合的に対応する「グローバル視点を持ち、地域の環境問題に対応する環境科学」の発展が促進される。

当センターは、こうして発展させる多様な地域の環境問題への適応と解決に取り組む新しい実践的環境科学を《流域圏保全学》として醸成することを目指しています。

当センターに関する概要は,パンフレットからもご覧いただけます。