応用生物科学部 探鳥会
環境生態科学コースのページへ
・第1回探鳥会 at 岐阜大学 2004-4-17 sat 9:00-12:00 晴
応用生物科学部-伊自良川堤防-番ヶ池-圃場-
参加者はわりと鳥にくわしい人が数名とその他が初心者って感じで総勢30名弱。日差しが強く暑い。今日は不慣れな講師ぶりでもうしわけないと思った。あと緊張して、同定をいそいだらあかんのにいそいだ感がある。自戒。
カワウ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、コガモ、キジ、チドリ類の不明種(イカルチドリかコチドリの可能性が高い)、ケリ、キジバト、ドバト、カワセミ、ヒバリ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ムクドリ、コムクドリ、ハシボソガラス(ブトだったっけ、失念)
さて、次回は5月8日に金華山(!)。6月は伊自良湖らしい。それ以降は決めていないとのことだけれど、大学周辺は何回か使いまわしたらええんではないだろうか。鳥には季節性があるので、季節を変えて同じ場所でみるのは面白いから。
・第2回探鳥会 at 金華山 2004-5-8 sat 9:00-12:00 晴
ロープウェイ山頂駅-ちょっと南の尾根をくだって-七曲登山道-岐阜公園
9時集合、ロープウェイで山頂駅まであがって、ゆっくりくだりながら探鳥会。シイの優占する樹林が多く、森林性の小鳥類が観察対象なのでほとんど姿をみることがない。そんなわけで野鳥の声を聴く会。川窪さん曰く「これこそ探鳥会」。
トビ、サシバ、フクロウ、アオゲラ、コゲラ、ウグイス、センダイムシクイ、オオルリ、キビタキ、サンコウチョウ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒヨドリ、コジュケイ。(太字はちゃんと姿がみられた種)
もしかしたらミソサザイかも、って感じの声も聞こえた。
声も姿もきれいな夏鳥(オオルリ、キビタキ、サンコウチョウ)が近くにいるのに姿がみられなかったことで欲求不満がたかまった方は、ぜひもう一度朝早い時間に行ってみてください。
次回は伊自良湖。6月5日、雨天なら12日に順延。
・第3回探鳥会 at 伊自良湖 2004-6-5 sat 9:00-12:00 晴
伊自良湖駐車場-釜ヶ谷
湖畔の駐車場から上流へ向かって谷底の道を歩き、途中から谷の斜面をトラバースする林道すすんだ。スギ・ヒノキの植林が目立つが、広葉樹二次林やマツ林が点在する環境。よく晴れた日で上昇気流が発生しやすいのか、集合時に集合場所上空でオオタカが帆翔していた。谷底ではキセキレイがなんども姿を見せ、林道ではコゲラをじっくり見ることができた。そこかしこからオオルリの声が聞こえ、姿を見るチャンスが2〜3回あった。鳥以外ではカジカガエルの声を楽しめた。
カワウ、トビ、オオタカ、コジュケイ、ツツドリ(遠くから声)、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ(腰が白い)、キセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、オオルリ、シジュウカラ、ヤマガラ、イカル、スズメ、カケス、ハシブトガラス。(太字はちゃんと姿がみられた種)
今回のフィールドももっと早朝にいくとさらにいろんな種類がみられると思います。伊自良湖より下流側で水田と山が接するようなところ(いわゆる谷津田など)に行けばサシバっていうタカがいるかもしれません。いそうな雰囲気です。
次回は9月。日程/場所は未定です。7月と8月は探鳥会はオヤスミです。
・第4回探鳥会 at 岐阜大学 2004-11-20 sat 9:00-12:00 晴
応用生物科学部-伊自良川堤防-番ヶ池-圃場-
第1回と同じコース。ここ数日寒い日がつづいたが、この日は小春日和。まずは応用生物科学部周辺で、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメなど。つづいて伊自良川の堤防道路を歩きながら、カモ類やカワウなどの水鳥を観察。番ヶ池ではカモ類とカワセミなど。最後に圃場から,上空を帆翔するオオタカを見た。カモ類は今日だけで7種類。カモ類(カルガモ除く)とジョウビタキがいかにも冬。大学の周りの川にはたくさんのカモ類が来ていて,今日みた以外の種類もいると思います。通勤通学の折,気にして見てみてください。
カイツブリ、カワウ、アオサギ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、オオタカ、コジュケイ、キジ、キジバト、ドバト、カワセミ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、カシラダカ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス。(太字はちゃんと姿がみられた種)
(写真提供:小見山さん)
石田仁さんが当日撮影された写真はこちらです.
次回は12月。日程は未定、場所は琵琶湖?
・第5回探鳥会 at 滋賀県湖北地方 2004-12-11 sat 9:00-14:00? 晴
浅井町西池-びわ町早崎内湖ビオトープ-
滋賀県湖北地方は雁の一種オオヒシクイの越冬南限地であり,またコハクチョウも飛来し越冬する場所として知られている.今回の探鳥会では浅井町西池とびわ町の早崎内湖ビオトープへ出かけた.なお,予定では湖北野鳥センターにも出かけるつもりだったが,混雑していたため断念した.いつか機会があればぜひ足を運んでみてください.事前に野鳥センターのニュースをチェックしていくとよろしいかと.
浅井町・西池
山にかこまれたひっそりとしたため池.オオヒシクイの越冬地として有名.オオヒシクイは夏の間はカムチャツカ半島で繁殖するそうだ.ここでは池の東側にある観察小屋やその周辺から観察した.
オナガガモ,コガモ,オオバン,オオヒシクイ,トビ,ダイサギ,アオサギ,ハシビロガモ,マガモ,カワウ,カルガモ,ハシボソガラス など
早崎内湖ビオトープ
ここは,もともと琵琶湖沿岸の内湖が干拓されて農地となった場所.いま再び内湖に戻そうとして,実験的に湛水するなど,さまざまな調査がおこなわれている.琵琶湖に飛来したコハクチョウの一部はこのビオトープを利用している.コハクチョウは夏の間はロシアの北極海沿岸のツンドラ帯で繁殖するそうだ.ここでは内湖をのんびりと一周しながら観察した.
コハクチョウ,アオサギ,カルガモ,コガモ,マガモ,キジ(声のみ),ヒドリがモ,ハシビロガモ など
(写真提供:小見山さん)
石田仁さんが当日撮影された写真はこちらです.
その他関連情へのリンク
「琵琶湖水鳥・湿地センター」 http://www.biwa.ne.jp/~nio/index.html
「日本の雁の渡来地目録」 http://www.kt.rim.or.jp/~hira/jawgp/toraiti/index.html
「これから鳥を覚えよう」という方へ
・鳥を覚える近道
- マイ双眼鏡とマイ図鑑を持つ。1台目の双眼鏡には7倍〜8倍くらいでいわゆるコンパクトタイプと呼ばれるものがいいと思います。理由は、鳥を観察するのに十分な性能があり、持ち歩くのに気合がいらない軽さで、比較的安価であるからです。ニコンの双眼鏡のページの「How to」のコーナーや、オリンパスの双眼鏡のページの「双眼鏡ミニ知識」や「ワンポイントアドバイス」などに双眼鏡の選び方や使い方についての情報がまとめられています。
- 図鑑に慣れる。ヒマな時(電車の中など)にぱらぱらと読んだり写真をながめたりします。大まかな分類体系を把握したり、種とハビタットの関係や、形や色彩の特徴など、いろいろな知識をぽちぽち蓄えられるからです。また、どのへんのページにどの分類群が掲載されているかわかっていると野外で図鑑を引くのが早くなります。
- 鳥を見るときは、図鑑、本物、図鑑、本物とみくらべる。ただ本物だけを見るのではなく、なにが特徴かを意識してみることで、その種類を認識しやすくなります。
- フィールドノートをつける。日付・天候・場所・見た種類・環境・行動などを。また、見分けのポイントやら気づいたことをなんでも。
- 普段の生活の中で鳥を見る。第1回探鳥会で実感された方も多いと思いますが、身の回りには案外たくさんの種類の鳥がいます。まずは身近な鳥をよく見て、見分ける感覚を養うことが近道です。
・見分けのポイントとか
※時間があるときに書きます。探鳥会のときに戴いた質問をもとに書くつもりです。ほかにも質問があればメールをください。ここのネタにします。
・おすすめの図鑑
第1回探鳥会の集合時に川窪さんから何冊かの図鑑の紹介がありました。いくつかの補足とともに、紹介されていた図鑑をもういちどまとめておきます。書名、著者名、出版社、価格の順に書きます。あと、わたくしのオススメも追加して紹介します。
- フィールドガイド日本の野鳥、高野伸二、日本野鳥の会、\3364.-
川窪さんのイチオシだそうです。僕もこれがイチオシです。この本の特長は、(1)日本で見られる鳥のほぼ全てが出ている、(2)図版が絵で示され、同定のカギとなる部位に矢印がつけられている、(3)よく似た種は同じページにほぼ同縮尺、同じポーズで描かれている、などです。図版が絵なので写真図鑑よりも特徴がとらえやすくなっています。同一ページに似た種がまとまって描かれているので、違いを比較するのに便利です。野外での識別を考えると、この本がベストでしょう。
- 日本の鳥550山野の鳥増補改訂版、五百沢日丸(解説)、文一総合出版、\3360.-
日本の鳥550水辺の鳥、桐原政志(解説)、文一総合出版、\3360.-
川窪さんいわく、写真図鑑の決定版だそうです。僕は持っていません。この本の特長は、(1)日本でみられる鳥のほぼ全てが出ている、(2)図版は写真で示され、夏羽と冬羽・幼鳥と成鳥・オスとメス・種内変異など、できるだけ多くの色彩パターンが紹介されている、(3)一種につき1ページ〜2ページを割いていて情報量が多い、などです。見開きで一望できる種数が少ないので、よく似た数種類を一度に比較するには不便です。識別にある程度なれてきた人がより詳しく知りたいときには役に立つと思います。写真がきれいなので、家で写真集代わりにぱらぱら眺めて、頭の中に鳥の印象を蓄積させていく(こうしておくと野外ではじめての鳥をみても同定できる)のにも役立つと思います。
- 声が聞こえる! 野鳥図鑑、上田秀雄・叶内拓哉、文一総合出版、\1600.-
鳴き声が聞こえることが特長の図鑑です。各ページのすみっこにバーコードのようなものが印刷されていて、専用のサウンドリーダーでそこを読み取るとサウンドリーダーのスピーカーから鳥の声が流れます。2004年4月現在、版元である文一総合出版のウェブサイトでサウンドリーダーとセットで8500円(通常、サウンドリーダーのみで8000円するので、1100円オトク)で売られています。掲載種数は200種程度。ふつうに見られる鳥の大部分を収録しています。
- 野鳥観察ハンディ図鑑 新・山野の鳥、安西英明・谷口高司、日本野鳥の会、\550.-
野鳥観察ハンディ図鑑 新・水辺の鳥、安西英明・谷口高司、日本野鳥の会、\550.-
探鳥会では紹介されませんでしたが、これは僕のオススメです。この本の特長は(1)山野・水辺合わせて約300種が掲載され、普段のバードウォッチングで見られる鳥のほとんどをカバーできる、(2)図版が絵で示され、同定のカギとなる部位に矢印がつけられている、(3)よく似た種は同じページに描かれている、(4)情報量を抑制した分、本が薄くて軽い、(5)安価、などです。いってみれば、上記の「フィールドガイド日本の野鳥」のコンセプトで、掲載種数・解説文・ページ数を抑えた軽量バージョンです。見開きに掲載されている種数が多く、比較して識別するのに便利です。たいていの野鳥図鑑は重く分厚いのですが、これはとても薄いので、旅行などにも気軽につれて行けます。初心者用として編集されたようですが、慣れた人で重い図鑑を持ち歩きたくないという人から支持されているようです。僕はメインに「フィールドガイド日本の野鳥」を使っていて、こちらはサブです。
なお、この本に対応した鳴き声CDが発売されています。山野の鳥編は84種を収録して1995円。水辺の鳥編は87種以上を収録して2100円。鳴き声図鑑CDとしては安価な部類です。
環境生態科学コースのページへ
澤田の個人ページ(ビロードテンツキファンクラブ)へ