インドネシアからの留学生Adityawan Sigitさんの博士論文公聴会を開催し,無事終了しました.
Adityawanさんは2021年10月入学の国費留学生として来日予定でしたがCOVID-19パンデミックによる国際便の混乱により,来日は7か月遅れの2022年5月でした.大変な留学生活でしたが,立派に博士論文をまとめられました.
学位論文審査委員には,指導教員の原田のほか,本研究室の玉川一郎先生,小山真紀先生,名古屋大学の中村晋一郎先生におつとめいただき,一連の審査の課程で良いサジェスチョンをいただきました.ありがとうございました.
インドネシアは日本と違い社会経済的格差,教育格差が非常に大きい国で,多民族国家であり言語や文化の多様性も非常に高い中で,防災をどう進めるか?という非常に難しい国情をおっており,一緒に研究を進める中で,色々と勉強になりました.洪水ハザードに着目して地域特性の分析とそれを踏まえた防災減災施策の提案をしようと試みていますが,実際にはマルチハザード特性の分析の仕事もありますし,識字率が非常に低い農村部でどうするか問題(ここで”土着の知” Indigenous Local Knowledge; ILKを活用したいと考えているが,まだ具体性なし)といった先の仕事が沢山あるように思われます.これは帰国してから頑張ってもらいたいと思います.
Adityawanさん,おめでとうございます.
公聴会の様子
公聴会終了後の一コマ.公聴会にかけつけた他研究室の留学生らと.
学位論文のハイライトとなる図.ジャワ島の100以上の各行政区画ごとの災害暴露の規模と脆弱性に着目した分類に基づく防災減災戦略の検討手順を提案している.
学位論文タイトル:
Integrated analysis of flood hazard, exposure and socioeconomic factors for effective disaster risk reduction in Indonesia
(インドネシアにおける効果的な水災害リスクマネジメントのための洪水ハザード・曝露・社会経済要因の統合分析)
構成論文:
Sigit A, Harada M. Land Cover and Socioeconomic Analysis for Recommended Flood Risk Reduction Strategies in Java Island, Indonesia. Sustainability. 2024; 16(15):6475. https://doi.org/10.3390/su16156475
Sigit A, Koyama M, Harada M. Flood Risk Assessment Focusing on Exposed Social Characteristics in Central Java, Indonesia. Sustainability. 2023; 15(24):16856. https://doi.org/10.3390/su152416856
(原田)