津田研究室

岐阜大学 流域圏科学研究センター

ぎゃらり 27(寒風山の山焼き中止)


降雪
('10.03.27 S.Tsuda)

3月から4月にかけては野焼き(山焼き)の最盛期です.でも,この時期の天候は不安定で,中止になったり延期になったりすることがよくあります.2010年の寒風山の山焼き(3月28日予定)は26日午後から27日の降雪で4月4日に延期されました.

天候が回復してもしばらくの間は積雪が残る
('10.03.27 S.Tsuda)

降雨の場合は天候が回復して日光が当たるようになり,しかも強い風でも吹けば,場合によっては翌日にでも火が入れられることがあります.ところが降雪の場合は気温が相当に上昇しない限りは雪が残ってしまうため,すぐに火を入れるのは難しくなります.
火入れ予定地の通称「大火口」も真っ白
('10.03.27 S.Tsuda)

大火口一帯は去年の秋に緊急雇用対策の補助金で草刈りをおこなっています.刈った草はそのまま放置したため,山焼きの燃料となる枯れ草は冬期間の積雪により押しつぶされています.そのためススキなどの枯れ桿が立っていないので,より一層白さが際立っています.右奥の四角い部分だけは傾斜が急だったため刈り残されてしまい,黒っぽく見えています.押しつぶされた枯れ草は通常よりも燃えにくいかも知れないし,逆に,しっかり燃えれば通常よりも高温になって植物などに影響が出るかも知れません.そんなこともあり,延期されても温度分布の調査などは実施したいと思っています.



 寒風山は降雪による延期でしたが,それ以外でも延期や中止になることはたびたびあります.2010年に津田が出かけることにしていた場所では,霞ヶ浦(妙岐の鼻)と渡良瀬遊水池が降雨により延期され,霧ヶ峰(諏訪市)は諏訪大社御柱祭で中止になっています.基本的には野焼きはお天気次第ですから,研究材料にしていても毎年きちんとデータが採取できるわけではありません.しかも火という環境は非常にヘテロ(ばらつきが大きい)なので始末が悪いのです.つまり,たくさんのデータが必要なのに,思うようにデータが集まらないのです.



ぎゃらり 27

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