研究集会「日本の半自然草原の歴史」のご案内

総合地球環境学研究所の湯本貴和さんから,半自然草原に関する研究集会のご案内をいただきましたので,詳細を以下に記します.

 別府大学と総合地球環境学研究所の共催で、下記の要領で研究集会を開催いたします。公開シンポジウムと、現地見学+専門的な研究会の2部構成となっています。公開シンポジウムは事前登録なしで、どなたにきていただいても結構なのですが、現地見学+専門的な研究会は人数の関係上、事前登録をお願いすることにいたしました。収容人数に限りがございますので、先着順とし、所定の人数をオーバーした場合には、申し訳ございませんが、お断りする場合がありますことをあらかじめご了承ください。
 参加費は、13日の夕方から15日の午前まで2泊の場合、バス代、宿泊 費、食費、懇親会費の実費として8000-12000円程度を徴収させていただく予 定です。部分的なご参加も可能です。
 お申し込みは、細井まゆみ宛のFax : 075-707-2507(共用)でお願いいたします。締め切りは,6月30日(月)とさせていただきます。申込書の様式
なお、お問い合わせは、湯本貴和まで。
    (注) もともとはメールでも参加申し込みができるようになっておりましたが,迷惑メール対策のため,津田研究室HPではアドレスを明示しておりません.こちらから情報を得た方はファックスでお申し込みいただくようお願いいたします.
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総合地球環境学研究所 第4研究室
〒603-8047
京都市北区上賀茂本山457番地4
Tel:075-707-2470(湯本貴和)
Fax : 075-707-2507(研究室)
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研究集会 「日本の半自然草原の歴史」

日時: 2008年9月13日(土)・14日(日)・15日(月・祝)
会場: 国立阿蘇青少年交流の家(熊本県阿蘇市)
主催: 総合地球環境学研究所 列島プロジェクト・別府大学
趣旨: 地球研プロジェクト『日本列島における人間−自然相互関係の歴史 的 ・文化的検討』では、最終氷期以降、日本列島の自然が、人間活動の影響 でいかに変遷してきたか、また、自然や個々の生物に関する人間の認識・知 識・技術はいかなるものであったかを歴史的過程として復元すべく研究をお こなっている。今回の集会では、「日本列島における人間―自然相互関係」 の一形態として「火と草原」を取り上げ、その歴史を明らかにするととも に、日本列島の生物多様性に与えた影響を評価する。とくに公開シンポジウ ムでは、当プロジェクト九州班の研究成果「阿蘇・くじゅう地域における火 と水の利用の歴史」を地元の方々に公開し、阿蘇・くじゅう地域の草原の今 後を考える機会としたい。

プログラム:

9月13日(土) 13時−17時
 公開シンポジウム「阿蘇・くじゅうの草原の歴史と未来をさぐる」
 司会:湯本貴和(地球研)
 □ 基調講演  大山喬平(京都大学名誉教授)「中世阿蘇の神々と村々」
 □ 長谷義隆(御所浦白亜紀資料館)+宮縁育夫(森林総合研究所)「地史 ・植生史の視点から」(仮題)
 □ 橘 昌信(別府大学)+下村 智(別府大学)「考古学の視点から」(仮題)
 □ 飯沼賢司(別府大学)+春田直紀(熊本大学)「文献史学の視点から」(仮題)
 □ 瀬井純雄(NPO法人阿蘇花野協会)+高橋佳孝(近畿中国四国農業研究 センター)「草原の維持・再生の視点から」(仮題)

9月14日(日) 9時−14時  現地見学(阿蘇神社・下野狩の旧跡など)
 
9月14日(日) 15時−18時
 ワークショップ1 「歴史時代の火と人」(研究者による専門的な討議)
 趣旨:日本列島における古墳時代以降の火−草原−馬の関係ならびに火− 焼畑−作物の関係について議論しあう。
 座長:飯沼賢司(別府大学)
 演者調整中

9月15日(月・祝) 9時−12時
 ワークショップ2 「10000BC:草原・火事・黒ボク土」(研究者による専 門的な討議)
 趣旨:旧石器時代から縄文前期に焦点をあてて,堆積物中に微粒炭の多い 要因について議論しあう。また,日本列島各地に点在する黒ボク土の生成要 因についても検討する。
 座長:高原 光(京都府立大学)
 □ 問題提起「日本列島の草原性生物は完新世の温暖期をどう生きのびた か?」須賀 丈(長野県環境保全研究所)
 □ 「旧石器時代以降の琵琶湖堆積物の微粒炭量変化」井上 淳(大阪市立大学)
 □ 「黒ボク土の生成と微粒炭」南條正巳(東北大学)
 □ 「西日本における植生史と黒ボク土」(仮題)鳥居厚志(森林総合研究所)
 □ 「北日本における草原と黒ボク土の歴史」佐瀬 隆(北方ファイトリス 研究室)・細野 衛(東京自然史研究機構)
 □ 「原因は宇宙から降ってきた:米国における12.9kaのクロヴィス彗星衝 突説」出穂雅実(札幌市埋蔵文化財センター)




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