津田研究室

岐阜大学 流域圏科学研究センター

ぎゃらり 15(釜石市の山火事跡地)


釜石市唐丹地区の山火事跡地(1)
('08.05.23 Tsuda,S.)

ここは2008年4月4日に発生した山火事の跡地.
160haも焼けた割には激しく燃焼した場所が少ない.
林冠が緑色の場所が多く,褐変した葉がところどころで見えるだけである.本当に激しく燃えると褐変した葉すら残らず,丸坊主になる.一番下の写真は1983年の東北大火の時の利府の火事跡の写真だが,すっかり葉が焼け落ちている部分が多い.
山火事跡地に再生する植生の研究をするうえで気をつけていることがある.林冠木が生き残っていたり,褐変した葉が林冠に残っていたりする場所では,林床に日陰ができてしまう.直射日光が林床まで到達するかどうかで,芽ばえの出かたが変わると考えられるので,そのような場所では調査を控えることにしている.

釜石市唐丹地区の山火事跡地(2)
('08.05.23 Tsuda,S.)

最近はヘリコプターを使った空からの消火活動がさかんにおこなわれるので,激しく燃焼することが少なくなったのかも知れない.

1983年の利府の山火事跡地
(1983.05.19 Tsuda,S.)

1983年4月27日は東北地方全域で大規模な山火事が同時多発した.利府の山火事でも800ha以上の林野が焼失し,一面の火事跡が広がった.


ぎゃらり 15

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