日々粗忽 in Thailand


2004-3-16-tue 調査4日目
  • 昨夜が夜更かしだったので、朝寝坊。それでも6:30には目覚める。双眼鏡で木の上を見ていると、ちいさなリスがはしっていた。背中に縞模様のあるシマリスのようなかんじのリス。それからよく響く声でタンロー、タンローと鳴くGreat Barbet。ちょっと不細工で派手でかわいい鳥だ。タイ語でこの鳥をタンローって呼ぶ。
  • ワーカーの一人が、昨夜はトラが鳴いてたな。っていう。え?昨日の地鳴りのような声の主はトラ?
  • 朝食後、午前中は調査。これで調査はほぼ全て終わった。のこりは明日の朝にちょっとサンプリングをするだけ。
  • 昼食後、今日もminacoさん(仮名)はハンモックでひるね。僕は一人で森の散歩へでかけた。明日の朝にはここを去るので、森をゆっくり散歩できる最後の機会。宿舎の頭上をシロテテナガザルが渡っていった。サルにおどろいたリスが逃げまどってる。
  • ホーンビルが数羽とんでいった。飛んでいった方向に行ってみると、大きなギャップがあって、その縁の木の枝にホーンビルたちがとまって鳴き交わしている。もしかして、このへんに巣があるのか。しばらく見てたらホーンビルたちが一本の木のうろにつぎつぎとえさを運んでいる。わお。ぼくもみつけてしまったよ。ホーンビルの巣を!
  • 森の中を二時間ばかり散歩して、着生植物をみたり、植物のタネを拾ったり、キャノピーの透け具合を観察したりした。宿舎へもどった。まえのとは別のホーンビルの巣があったよ、ってminacoさんとブットさんに言ったら、まじで?教えてよ、ってことになって、さっそく見に行く。
  • 3人でホーンビルの巣がある大きなギャップへ行って座って待つ。このギャップ、DBHが2m以上ある巨木が倒れてできたギャップで、とても広い。直径30mくらいあるんじゃないか。待っているがなかなかホーンビルは現われない。もしかして僕がみたのはマボロシ?なんだか心配になってきたころ、ホーンビルの声が聞こえてきた。待ち始めて30分たってた。全部で6羽のオスが現われて、つぎつぎと巣の中にいるメスだか雛だかに給餌した。ブットさんとminacoさん(仮名)は、あの巣の中のメスは6人も夫がいる、うらやましいよー、ひとりわけてよー、などと叫んでいる。きみら大丈夫か?興奮のるつぼ。
  • 宿舎にもどった。しかし大きなギャップに忘れ物をしてきたので、一人で取りに行く。ギャップで、丸く切り取られた空を見上げていたら、ラケットテールドロンゴが夕日にむかって飛んでった。ファンタスティックな光景。目に焼きついた。
  • そしたらこんどは後方から騒々しい音が。ターン、ターン、ターンってリズミカルな轟音。電車がちかづいてくるような。また木が倒れてるのかとおもったら、僕の横20mくらい、地上4mくらいのひくいところをホーンビルが2羽飛んでった。騒々しい音ははばたきの音だった。すごい音がするんだ。
  • 夜中の1時ごろ、昨日の地鳴りとはちがう声がとおくから。こんどのはゾウかな。ちがうかな。

      

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