津田研究室

岐阜大学 流域圏科学研究センター

ぎゃらり 43(2011年の軽井沢草原再生実験区(三ツ石サイト)



 軽井沢では2カ所の研究サイトで草原再生実験をおこなっています.「ぎゃらり43」で紹介するのは,「三ツ石サイト」で,2007年の台風のときに風倒被害のあったカラマツ林を2009年から「毎年刈り払い」,「隔年刈り払い」,「無管理」の3パターンの管理を実施しながら植生の変化をしらべています.もうひとつは追分サイトで,もともと国有林内に敷設された防火帯だったところを刈り払いして草原を維持しています.
 実験を開始した頃の三ツ石サイトの様子は「ぎゃらり24」に掲載されています.また,実験の詳細は軽井沢サクラソウ会議の「半自然草原の再生」のページに掲載されています.

   
三ツ石草原再生実験区
奥の森林は台風による風倒をまぬがれた二次林
群落高の低い部分が草原再生実験区で,この写真ではわかりにくいと思いますが,向かって左側が「毎年刈り払い区(A区)」,向かって右側が「放置区(C区)」です.このさらに左側には「隔年刈り払い区(B区)」が作ってあります.
(2011.6.6 S.Tsuda)

 


もうちょっと近くで撮影してみた.(まだ初夏なので草丈が低く,両者の違いがわかりやすい)
(左)刈り払いを毎年実施しているところでは木本植物も見られるものの,ススキがしだいに増えつつあります.ちなみに実験を開始した2009年の夏にはススキが全くありませんでした.
(右)無管理で放置すると広葉樹の二次林へと遷移が進行します,風倒木の整理が終了してから3年目を迎えたので,タラノキ,コナラ,ニセアカシアなどが樹高2mほどに達しています.
(2011.6.6 S.Tsuda)


メマツヨイグサの衰退
(左)2009年夏の調査地.メマツヨイグサの花壇のようでした.(2009.8.13 S. Tsuda)
(右)2年経過すると調査地のメマツヨイグサがだいぶ減ってきて,当初は無かったススキをはじめとする多様な植物が見られるようになってきました.(2011.8.8 S.Tsuda)


 

三ツ石の花
(左)アヤメ(2011.6.6 S.Tsuda)
(中)エゾミソハギ(2011.8.8 S.Tsuda)
(右)コオニユリ(2011.8.8 S.Tsuda)


 

三ツ石の花
(左)ヒヨドリバナ(2011.8.8 S.Tsuda)
(中)サワヒヨドリ(2011.8.8 S.Tsuda)
(右)チダケサシ(2011.8.8 S.Tsuda)


 

ぎゃらり 43

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