津田研究室

岐阜大学 流域圏科学研究センター

ぎゃらり 47(2012年 茨城県自然博物館第54回企画展)



 ミュージアムパーク茨城県自然博物館で,第54回企画展「植物たちのSOS −レッドデータブックからの警告−」が2012年3月10日から6月10日の日程で開催されました.博物館に隣接した菅生沼(利根川水系)では絶滅危惧種のタチスミレを保護する目的で野焼きを実施しており,その関係で企画展の展示物として津田研究室からも資料や用具の提供などをおこないました.準備の手伝いがてら前日から博物館入りして企画展示を一般入館者よりも一足先に見学させてもらった時の写真を掲載しました.

巨大なレッドデータブック
企画展のエントランスには人の背丈よりも高い巨大なレッドデータブックの展示があり,どんな植物が,どんな場所で,どういう理由により,絶滅に瀕しているかの概略が説明されていました.
(2012.3.9 S.Tsuda)

 


植物展示
企画展示会場の大半を占めるのは,壁面の写真・解説パネル,植物さく葉標本(右写真),植物模型です.
(2012.3.9 S.Tsuda)


 


生きた植物展示
左の写真は生きているオキナグサ,マヤラン,カンダヒメランの写真で,右の写真はスミレ類とチャルメルソウ類が並ぶ予定のコーナーです,このほかにもレブンアツモリソウ,シビイタチシダ,ムニンノボタン,オリヅルスミレなど,多くの人が一生に一度だって目にできないような植物も展示されましたが,写真を撮影したのが企画展の開催前日だったので,残念ながらまだほとんどの種類は並んでおりませんでした.
(2012.3.9 S.Tsuda)


 


その他の展示
図書コーナーやシカによる食害の解説コーナーなども作られていました.
(2012.3.9 S.Tsuda)


 


津田研担当のコーナー
左:津田研ホームページでもおなじみのコンテンツ「野焼きマップ」を巨大にしたものが壁面に貼られ,その上には菅生沼の野焼きの映像が流されていました.
右:津田研オリジナルの「火消し袢纏」も展示されました.実際にはあり得ませんが,右手に着火用バーナー,左手に消火用ジェットシューターを持っています.
(2012.3.9 S.Tsuda)


 

野焼きの効果
この写真は,1月末に火を入れた菅生沼の野焼き地と,それに隣接する対照地とから土壌ブロックを採集してきて水やりだけおこなってそのまま放置したものです.
左の野焼き地のブロックからはノウルシがたくさん出てきていますが,右の対照地のブロックには植物がまったく見られません.
(2012.3.9 S.Tsuda)

 

 このページをごらんになって野焼きによる生態系保全や植物保護に興味を持たれた方は,企画展は終わってしまいましたが,毎年1月末には菅生沼で野焼きをおこなっておりますので,津田または茨城県自然博物館の小幡和男さんに問い合わせてください.

ぎゃらり 47

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