アラスカ


皆様、こんにちは。杉戸です。

アメリカのアラスカ州で7月21日から25日まで、「地震工学に関する米国での国際会議」が行われ、参加してきました。

アラスカでは1964年3月28日に、Mw(モーメントマグニチュード)9.2の、アメリカ合衆国地震観測史上最大規模の地震が発生しました。

プリンスウィリアム湾を震源とする海溝型の地震で、海溝型地震の特徴である津波が起き多くの方々が亡くなりました。また海岸沿いの地盤が不安定な地域では、液状化現象による被害が大きかったようです。

 

下の写真は現地で撮ってきたものです。

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(クリックで拡大)

津波で海水をかぶり枯れてしまった木が、半世紀たった今も、そのまま残されていました。

皆さんは、50年たっても木が再生できないほどの破壊力を持つ津波を恐ろしいと思いますか?

それとも、枯れているのに50年たっても倒れない、木々をたくましいと思いますか?、、、、

印象深い風景でした。

 

アメリカは土地があるので、こうして、被害風景をそのまま残しておけるのですね。

日本は狭く、住める土地が限られているので、なかなかこうはいきません。

東日本大震災からの復興も、津波被害に遭った地域では、これまであった場所に再建するか高台へ移住するか、地元住民の間でも意見が分かれています。

地元の方々が納得して出した答えがベストだと思いますが、海溝型地震は同じ場所で繰り返し起きます。

「大地震の際、長く揺れた時は必ず津波が来るので、揺れが収まったらすぐ高台へ避難する」

被害風景を残せないならば、せめて口頭などで、このことを後世に伝えていくことが大事であると思います。