皆様、こんにちは。杉戸です。
このページでは、地震についての情報をわかりやすく紹介していきたいと思っております。
「お問い合わせ」に多く寄せられる質問への回答もご紹介できたら良いと思っておりますので、ご質問のある方はどうぞお気軽にお送り下さい。
大学の研究室というと何か世間ずれした難しいことをしていると思われるかもしれませんが、そんなことはありません。このページが当研究室と一般の方々との架け橋になれば幸いです。
今回のテーマは「地震の種類」についてです。皆様の地震のイメージというものは、どういったものでしょうか。まず、小さな縦揺れが起こり次に大きな横揺れが来るので、横揺れの間に机の下などに避難する、、、、、、食料の備蓄は家族の一週間分。地震がきたら津波が来る、、、等々、でしょうか。でも地震の種類によっては、その「常識」は通じないこともあります。
本題に入ります。地震にはいくつか種類がありますが、私達の生活に影響を及ぼす「被害地震」、つまり被害を生じさせる地震には大きく分けて2つ種類があります。
1つめは「内陸直下型地震」、2つめは「海溝型地震」です。なんだか難しそうですね。
図:日本列島とその周辺で発生する地震のタイプ
被害地震は、(1)のプレートとプレートの間で起こる地震(海溝型地震)と、(2)の陸域の浅いところで起こる地震(内陸直下地震)である。
内陸直下型地震は、私達の足元、陸地の下の断層がずれて起こります。代表的なものは、1995年の兵庫県南部沖地震です。
特徴としては、狭い範囲で、大きな被害が起こることです。そして、私達の足元、すぐ下で起こるため、大きな揺れがドン!と一瞬でやってきます。
当然、縦揺れもあるのですが時間が短いので、縦揺れの間に机の下に、、、などと悠長な事をやっている余裕もありません。
つまり、日ごろから家具などの耐震補強をしっかりとやっておくことが大切です。
ドン!と強い揺れがきて、いきなり家具が倒れてきたら、、、
地震はすぐにでもくるかもしれないという意識で、必ず耐震補強はしてください。
2つめの「海溝型地震」は海にあるプレートとプレートの間で起こります。代表的なものとしては、2010年の東北地方太平洋沖地震です。
特徴は、長く続く揺れ、被害が広い範囲にわたること、そして海で起こるので津波災害を伴うことです。
東北地方太平洋沖地震でも、少なくとも2~3分は揺れが続きました。
揺れが長く続く場合は、断層がとてつもなく大きく、そういう地震は海溝付近で起こる地震です。ということは、必ず大津波がきます。
長く揺れが続いたら、揺れが収まったらすぐに高台へ避難してください。
今回は、被害地震の種類についてご説明しました。
このコーナーは月に一度程度、更新していきたいと思っております。近々の更新では、
・地震災害の特徴
・明治以降の被害地震
・「30年発生確率」の意味
などを予定しております。お楽しみに!