人にとっても生き物にとってもいい川、治水と河川環境保全を両立した河川技術・流域管理技術
川のことをもっと知りたい/川のプロフェッショナルになりたい/川が好き・川の生き物が好き/流水の作用によって土砂が動く現象が面白い/洪水の被害から地域を守りたい …そんな学生さん(社会人でもOK!)をお待ちしています.
水系動態研究室河川チーム(原田研究室)の過去の論文タイトルをChatGPTに分析させた結果,本研究室はどうやら以下の6つくらいの研究テーマに取り組んでいます.イラストはDALL-E3で生成させたものです.(2024/8/24更新)
1. 河川環境と生態系の保全
河川の物理的な環境が河川に生息する魚類に与える影響や,河川生態系の維持に向けた適切な管理方法に焦点を当てた研究が行われています.主に瀬・淵,河床環境と魚類の関係,洪水攪乱が河川環境に及ぼす影響に関する研究が含まれています.
これらの研究は,防災と環境保全を両立し,持続可能な河川管理の実現に寄与することを目指しています.
2. 土砂動態と河床変動
河川の土砂動態や河床変動に関する研究が行われています,具体的には,土砂の再堆積プロセスや,礫床河川の流水抵抗と土砂輸送の関係,地形変化プロセスに注目しています.これらの研究は、「洪水」という河川で最も重要で興味深い現象によって河川地形と河床環境が変化し,河川生態系の基盤となる生息場所(habitat)がどのように形成・維持・更新されているかを解明することにつながります.
3. 地形変化モニタリングと水理学的解析
河川地形の変化やコンピュータシミュレーションによる流れと地形変化の水理学的解析に関する研究が行われています.山地河川から平野部まで異なる地形的特徴を持った河川区間を対象として,河床変動モデルの構築や,礫段地形による土砂流出抑制の効果などが研究されています.これらの成果は,河川の安定化や洪水流下能力の維持管理に重要な知見を提供します.
4. 洪水リスク分析手法と効果的なリスク軽減策
洪水リスクの評価や地域における防災減災対策の策定に関する研究が行われています.特に,河川の氾濫によるリスクの分析手法や温暖化によるリスクの変動に焦点があてられています.地域における水害リスクの分析から,効果的な防災対策の立案を支援しています.
5. 気候変動と流域管理・流域治水
気候変動の影響評価,特に洪水リスクと土砂災害の危険度評価が重要なテーマとなっています.気候モデルや降雨分布の解析を通じて将来の気候変動が河川流域に与える影響を予測し,それに対応する管理策として“流域治水”が提案されています.流域ごとの地形・土地利用の特性に見合った流域治水メニューの提案を目指した岐阜県との共同研究を進めています.
6. 河川生態系への温暖化影響,特に水温上昇の影響
水温変化が魚類,特にアユの行動に与える影響を中心に研究が行われています.アユの産卵適地評価や産卵行動,また淡水二枚貝の生息環境保全に関する研究も進められ,河川環境保全のための技術開発が行われています.
原田研究室では,洪水によって,季節によって変化する川の姿を,全ての学生が体感・理解するために,現地調査(フィールドワーク)を合同で行います.
以下は,数年前に作成した河川チームの紹介動画です.